3月11日の地震から2週間が経ちました。
2011年3月14日、15日に記載したときとは異なり、福島原発の放射能漏れの状況も、少なくとも「今後どうなるか判らない」という状況ではないように感じます。原子炉専門の方のコメントでも再臨界というシナリオは考え難いとのことです。だとすれば、核災害に関する過去の事例等を提示することはかえって人々に不安を与えてしまうと考え、削除させていただきました。
現在の多くの方の懸念は内部被爆(放射能を含む特に131ヨード、137セシウムを空気、水、食物から取り込む体内で放射線暴露を受ける状態)と思います。
1986年4月のチェルノブイリ原発事故では当時10歳以下の子ども(特に女児)で数年後に甲状腺がんが増えました。これは、放射線をもつ131ヨードが特に牛乳などから摂取されたためと云われています。成長期にある小児、特に乳幼児では甲状腺ホルモンを作るために必要なヨードが大人の数倍取り込まれるためです。
しかし以下の点に着目する必要があります。
1.内部被爆が多くても、ほとんどの子どもは甲状腺がんにならなかった。
放射線をもつ131ヨードが甲状腺にとりこまれます。放射線は遺伝子を傷つけます。およそ3万ほどある遺伝子のうち、細胞の増殖を抑える遺伝子(車で云えばブレーキ)を偶然細胞の遺伝子に傷をつけてしまうことにより癌になります。逆に、大多数の遺伝子は傷が入っても、その部分を自己修復するか細胞が自爆するなどして癌にはなりません。そのため、内部被爆があったからといって癌になることの方がむしろ希なのです。
2.成人の癌リスク増大は認められなかった。
2008年国連の調査チームは、そのように結論付けています。もちろんまだチェルノブイリ原発事故(1986年)以降25年しか経っていないので、継続的に注視する必要はあると思いますが、少なくとも喫煙の発癌リスクよりはるかに低いはずです。
3.奇形の子どもも増えなかった。
爆発以前と比べて、爆発時に妊婦だった女性から奇形の児がより多く生まれたという事実は確認されていません。
教訓
1.成長期にある子どもを守る
チェルノブイリ原発事故の際、現在日本で行われているような放射能の調査、検知された食品の摂取制限などは行われていませんでした。そのことが、数年後の小児甲状腺がん増加
という事態を引き起こしたと思われます。だとすれば、国の基準値を超える食事や水を子どもに与えないようにすれば、この甲状腺がんのリスクを抑えることができるはずです。
2.ネガティブ思考に陥らない
チェルノブイリ原発事故は、地域住人に癌をもたらしたのではなく、社会の混乱と不信感を招いただけでした。
現在の日本もそうなりつつあるように感じます。被災地の人達、小さい子どもをもつ家庭の不安や懸念を自分のものとし、それに立ち向かおうとする気概を皆が自覚することによって、事態をよい方に向かわせることができるものと信じています。
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